令和6年1月1日午後4時10分頃発生した、能登半島地震で被害を受けた皆さに、
心よりお見舞い申し上げます。(編集局)
前回から引き続き、福島県郡山市の姥神像たちを紹介していきます。
・木ノ下観世院
もともと民家奥にあった木ノ下観世院の姥神像
木ノ下観世院の姥神像
木ノ下観世院の境内に移された閻魔像を挟んで姥神像が置かれています
西田町木村地区の木ノ下観世院に姥神像があります。境内に他の石碑等と並べてあり、2体確認できます。また、その2体に挟まれるように閻魔像も置かれています。その38で郡山市の民家奥の川原の社に祀られた閻魔と奪衣婆像を紹介しましたが、それが現在この木ノ下観世院に移されたようです。ですので、それ以外の姥神像はもともとこの場所にあったものと考えられます。境内のなかにありますが、堂の外にあることから境界―姥神型として祀られたと考えられます。
・木村南集会所
木村南集会所の丘の上にある姥神像
先の木ノ下観世院同じ西田町木村地区、南集会所の近くの丘の上に姥神像があります。おそらく集落の入口に配置されたのではないかと思われ、境界―姥神型として祀られたのかもしれません。
・中田町高倉
高倉地区板山にある奪衣婆像
高倉地区板山にあるもう一体の像
郡山市中田町高倉地区、道路脇の丘の上に姥神像があります。顔の部分は削られ、うっすら口がわかる状態ですが、胸をはだけ、片膝を立てた座り方から姥神像とわかります。高倉の奪衣婆像と呼ばれていることから、奪衣婆として認識されているようですが近くに閻魔像はありません。さらに、堂の中にあるわけでも無く、道の横に単独であることから境界―姥神型として祀られていたものではないでしょうか。
また、この像の近くにもう一体の像があります。頭はなく身体も磨耗して判別できませんが、向かって左下の部分が右足を立てたように見えないこともないことから、これも姥神像だったものかもしれません。
・延命寺
高倉地区延命寺にある姥神像
同じく同市中田町高倉地区に延命寺があります。このお寺は天台宗で、地蔵菩薩を本尊としています。明治43年に火災があり、本尊以外すべてが焼失したらしく、詳しい歴史はわからなくなってしまったようです。ただ、春秋に美しい彩りを見せてくれる樹齢200年の枝垂れ桜や、樹齢300年の大イチョウがあることから、古くからこの地にあった寺だということは想像に難くありません。
そんな彩りの季節には花見客なども訪れる境内に姥神像があります。顔をはじめ全体的に磨耗していますが、その片膝を立てた姿形から姥神像だとわかります。墓地や本堂に向かう入口に配置されていますので、境界―姥神型として祀られたものと考えられます。
続く・・・
寄稿文
廣谷知行(ひろたに ともゆき)
姥神信仰研究家
※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。
発行元責任者 鎹八咫烏(ZIPANG TOKIO 2020 編集局)
アーカイブ リンク記事をご覧ください。
地域の特性を活かしたブランド戦略
福島県 オレンジ色の奥会津金山赤カボチャ
特に金山町産は品質が高く、福島県内では「奥会津金山赤カボチャ」としてブランド化しており、高級食材として認知されています。
一部の農家では「吊下げ式」で栽培します。地面に触れないので表面がきれいに仕上がり、日光をまんべんなく当てることで美しいオレンジ色になります。
0コメント