令和6年1月1日午後4時10分頃発生した、能登半島地震で被害を受けた皆さまに、
心よりお見舞い申し上げます。(編集局)
京都市内においてホテルタイプ19棟、一棟貸しの町家タイプ46棟の計65棟350室(2024年6月時点/開業予定含む)の宿泊施設を運営する株式会社レアルが、2024年3月1日に開業した高級一棟貸し町家「鈴 京都宮川筋 hitotose穐-Aki-」が世界3大デザイン賞の1つ Red Dot Award: Design Concept 2024において、【ベスト・オブ・ザ・ベスト賞】を受賞いたしました。
【ベスト・オブ・ザ・ベスト賞】は、レッドドット賞の中でも特に優れたデザインコンセプトに贈られる最高の栄誉であり、この受賞は「鈴 京都宮川筋 hitotose穐-Aki-」が国際的に評価された証です。
鈴 京都宮川筋 hitotose穐-Aki- 外観
Red Dot Design Award
■Red Dot Design Awardについて
Red Dot Design Awardは、1955年から60年以上にわたりドイツのノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンター(Design Zentrum Nordrhein Westfalen)が主催し、優れたデザインを評価してきた世界的に権威のあるデザイン賞です。プロダクトデザイン、ブランド・コミュニケーションデザイン、デザインコンセプトの3つの部門に分かれており、各部門で優れたデザインを表彰します。各部門の審査は、専門の審査員によって多様な基準に基づいて評価され、Red Dot Design Awardを受賞することは、デザインの卓越性が国際的に認められたことを意味しています。
和紙の壁面と行燈をイメージしたライティング
■「鈴 京都宮川筋 hitotose穐-Aki-」のデザインについて
今回の受賞は、折原美紀氏が代表取締役を務める株式会社ODOによって構想された「鈴 京都宮川筋 hitotose穐-Aki-」のデザインコンセプトが評価されたものです。
折原美紀氏は、陰翳に美を見出す日本古来の考え「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」に共感し、デザインコンセプトをつくりました。
客室内には、和紙や土・木・石材などの自然素材を使用し、その中でも和紙をふんだんに使用したモダンな内装は和紙職人・ハタノワタル氏の手仕事により完成した唯一無二の空間となっています。
和紙と土で左官技術を融合して製作した大きな壁や柿渋染めの和紙を全面に施したキッチン、天井から床までを特殊加工の和紙で包んだ寝室など日本の伝統と技術を感じる意匠と、それらを引き立てるように繊細に照らす灯は行燈をイメージした奥行きのあるライティングにより、まるで京の花街・宮川町の街並みが室内まで続いているかのように陰翳の美を引き立てています。
和紙に包まれた寝室
ゲスト目線を重視した設備
デザインと合わせて利便性も重視した設備の配置は、鈴 京都宮川筋 hitotose穐-Aki-の魅力をさらに高めます。
1階にはサウナや露天風呂の他、ゆったりとした内風呂やランドリールームも完備。
2階には各部屋にシャワーブースや洗面などの水回りも設置した、独立性の高い2つの寝室を備えており、日本らしい心遣いが行き届いた宿泊施設です。
■最高級町家hitotoseシリーズの拡大
「hitotose」という名称は春夏秋冬、一年を表す言葉であり、「穐」とは「秋」のことを指しています。由来は宿から歌舞練場が近いため、舞台用語の「千穐楽」より「穐」を頂戴しております。
本シリーズは、穐に続き【鈴 京都宮川町 hitotose夏 (仮)】が2025年6月に開業予定です。
今回の鈴 京都宮川筋 hitotose穐-Aki-の受賞はデザインコンセプトと建築の空間デザインが国際的に認められた、株式会社レアルが運営をする宿泊施設のフラッグシップとしても次に繋がる大きな契機となります。
今後拡大するhitotoseシリーズにつきましても、引き続きコンセプトとゲスト目線を大切にし、最上級の空間とおもてなしを提供いたします。
鈴 京都宮川筋 hitotose穐-Aki- sign
【施設概要】
施設名 :鈴 京都宮川筋 hitotose 穐-Aki-
所在地 :京都府京都市東山区宮川筋4丁目297番地10
アクセス:京阪電車「祇園四条駅」1番出口より徒歩約3分
客室面積:186m2 2階建て
定員数 :4名(ダブルベッド×2/セミダブルベッド×2)
【株式会社レアルについて】
株式会社レアルは、宿泊運営事業と不動産事業の両軸経営を行い、京都市内においてホテルタイプ19棟、一棟貸しの町家タイプ46棟の計65棟350室(2024年6月時点/開業予定含む)。国内では珍しい分散型ホテルオペレーションを確立しており、この分野においては国内最大手のホテルオペレーターです。
今後京都市内において3年間で計500室までの拡大を計画しており、新規開発はもちろん、既存施設のオペレーターチェンジなども積極的に進めてまいります。
また、京町家※を宿泊施設として蘇らせる手法のリーディングカンパニーでもあり、設立以来、宿泊事業を通して京都に残る日本の美を国内外に伝え続けています。
※京町家
京都の商家の伝統的な建築
京町家とは、京都の街なかで見られる伝統的な木造建築様式のことです。住人が同じ建物の中で日常生活と商売の両方を営むことができるような間取りになっています。
京都市の定義では「1950 年(昭和 25 年)以前に伝統的木造軸組工法で建てられた木造家屋」とされていますが、その定義はさまざまで、統一された見解はありません。
うなぎの寝床
細長い敷地に建てられた京町家は” うなぎの寝床” と呼ばれ、間口が狭く奥行きの深い造りが特徴です。これは江戸時代に、間口の広さによって決められていた税金を少なくするため、また、通りに面して並ぶ店の数を増やして街並みににぎわいを持たせようとしたためとも言われています。
通常、表の窓には木製の格子が施され、中央部に和風の中庭があります。空間ごとの機能と美しさから先人たちと住まいの関係が見えてきます。
【会社概要】
社名 : 株式会社レアル
設立 : 2013年2月
資本金 : 10,000,000円
代表取締役: 反保 宏士郎
本社所在地: 〒604-0835
京都市中京区御池通間之町東入高宮町206 御池ビル5階
事業内容 : 京町家旅館、ホテル、宿の経営
及び企画・設計・施工・販売・コンサルティング業務
不動産の売買、賃貸、管理及びその代理・仲介
鎹八咫烏 記
石川県 いしかわ観光特使
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(敬称略)
紅山子(こうざんし)
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建築家 村野藤吾と「佳水園」について
建築家 村野藤吾デザイン 白砂の中庭
昭和34年(1959年)、佳水園を設計した村野藤吾は、醍醐三宝院の庭を模して白砂敷きの中庭をデザインしました。。自然の岩盤を主体とした小川白楊による庭園をそのまま取り込み、緑で表現された瓢箪と杯は、岩盤から流れる滝の水をお酒に見立てています。
「佳水園」は、日本モダニズム建築の開拓者の一人に挙げられる村野藤吾氏の設計により1959年(昭和34年)に建設された数寄屋風別館です。(1960年1月営業開始)
自然の地形を生かした高低変化に富む棟配置となっており、数寄屋風別館として多くのお客さまに親しまれてきました。近年では、海外のお客さまにもご好評いただいています。
白砂敷きの中庭は、豊臣秀吉自らが設計したと言われる国の特別名勝である醍醐寺三宝院(京都市伏見区)の庭を模して造られたものです。平安神宮神苑などの造園で知られる七代目 小川治兵衛氏の長男・白楊氏が手がけ、自然の岩盤を利用した滝の流れを生かし、盃に酒を注ぐ様に見立てた意匠が特徴となっています。 *小川白楊氏の作庭部分は1994年京都市文化財(名勝)に登録。
(詳細は下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG-4 TOKIO 2020 東山の麓 温故知新の伝統を守り進化し続けた130年の歴史は今、令和二年。革新的な一頁を刻む!建築家~村野藤吾から中村拓志へ~
https://tokyo2020-4.themedia.jp/posts/8375107
建築家 村野藤吾
佐賀県生まれ。早稲田大学理工学部卒。日本建築家協会長などを歴任。
文化勲章、日本芸術院賞、日本建築学会賞などを受賞。
作品は広島世界平和記念聖堂、千代田生命ビル(現・目黒区役所)、宇部市民館(現・渡辺翁記念会館)、常陸宮邸、都ホテル他多数。昭和44年から5年にわたり行われた、東京赤坂の迎賓館(旧東宮御所)改修にあたっては監修を任されました。
広島平和記念資料館、東京都庁舎等の設計で知られる建築家・丹下健三と並び評される近代建築の巨匠の一人であり、 「村野藤吾賞」は現在、建築界で最も権威がある賞のひとつとされています。
日本現代建築に功績を残した建築家・村野藤吾氏の事務所「村野・森建築事務所」
村野建築の拘りを残しながら友安製作所がデザインプロデュースし、店舗兼ショールームへリノベーション。友安製作所Cafe&Bar阿倍野「旗艦店」(大阪)
店舗の建物は元々、日本現代建築に功績を残した建築界の巨匠・村野藤吾氏が、自身の事務所「村野・森建築事務所」として約50年以上前に設計し実際に使用していた建物でした。
店舗兼ショールームへとリノベーション。
フロアーガイド
その貴重な歴史的建造物、村野建築のこだわりを残しながら、友安製作所がデザインプロデュースし、店舗兼ショールームへとリノベーションを行いました。
村野氏の蔵書が多く納められていた書庫スペースでは、事務所に残る貴重な品の展示や村野藤吾に関するパネル展示を行っています。
また、ライブラリーコーナーには建築に関する書籍を取り揃え、かつて村野氏が数多くの作品を生み出した場所で名建築の世界の一端に触れることができるように工夫してあり、リノベーションして約2年半経った現在も、全国から訪れる建築関係者や偉大な建築家・村野藤吾フアンの聖地巡礼は後を絶たない…。
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