令和6年1月1日午後4時10分頃発生した、能登半島地震で被害を受けた皆さまに、
心よりお見舞い申し上げます。(編集局)
公益財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団 岡本太郎記念館・川崎市岡本太郎美術館は、第28回岡本太郎現代芸術賞への応募作品を2024年7月15日(月)から9月15日(日)まで募集いたします。
編集前記
岡本太郎画伯を訪ねて(抜粋)
岡本太郎創作 久国寺 梵鐘(名古屋)
なんだ、これは!
岡本太郎画伯「僕は以前、名古屋の久国寺という禅寺に頼まれて梵鐘をつくったことがあるんだけど、その鐘にはニョキニョキと何本も角が突き出ていて、この時も最初は随分いろいろ言われたんだ。
『本当に鳴るのか。』と、僕は別にならなきゃ鳴らないで中にカセットテープか何か仕掛けておけばいいって思ってたんで、既成の形を無視して自分の思うままにまず、小型の鐘をつくった。
それを桑名の釣鐘師に見てもらったんだ。はじめは『鳴りませんよ』と言っていた釣鐘師が、いざ、鋳造に取りかかってそれが完成した時、『鳴りました。今まで聞いたことのない、とても不思議な音色です。』と言ってきた。
芸術家 岡本太郎 ©鎹八咫烏
僕は、何かを創ろうとする時に、人の目なんか気にしない。他人を否定し、自分をも否定してこそ、その瞬間瞬間にエネルギーが燃えるんだ。
人に好かれるものをつくろうと思っちゃダメだ。何もできない。
見た時に『なんだ、これは。』と思われるようなものをつくらなきゃ。」
昭和61年の11月頃に訪問取材した時の岡本太郎画伯の言葉が甦ってきました。(合掌)
建築家 丹下健三 設計 香川県庁舎 ©森美術館
以前にもご紹介いたしましたが・・・
ここで、僭越ですが当サイトZIPANG TOKIO 2020 立上げに際して、多大な影響を頂いた
亀倉雄策氏から当時青二才だった私がお聞きした想い出話の一端をご紹介しましょう。
(天の声:だらな!当時青二才だった⁉今も大して変わってへんな (-。-))
岡本太郎 旧東京都庁ロビー作品 @鎹八咫烏
亀倉氏曰く…「丹下(健三)と岡本(太郎)と僕は、謂わば三竦みなんだ、丹下は岡本に弱く、岡本は僕に弱く、僕は丹下に弱い。
だから、新東京都庁舎(現東京フォーラムの前身)の移転の折にロビーにあった岡本の作品、陶壁画をどうするかで、なかなか決まらなかった。
丹下は、心では岡本の芸術を認めていたし、岡本も建築家としての丹下を認めていたんだ・・・丹下は岡本の作品を残したいと思っていたので、
岡本が直接丹下に一言残してくれと言えばよかったんだけれど、丹下はその言葉を待っていたから、しびれを切らして僕のところに来て、
君から岡本に話して僕(丹下)のところに来るように進めてくれと…
僕は丹下に言われると何故かスッと聞いてしまうんだね、丹下は岡本が僕に弱いことを感じていた…、だから陶壁画が期限切れで破壊される前に
岡本から直接本心を聞きたかったのだ・・・しかし岡本の返事は『丹下の勝手にしてくれだった。』でも、心では二人とも残したかったに違いない、僕もだったが・・・」(合掌)
グラフィックデザイナー 亀倉雄策 ©鎹八咫烏
亀倉雄策 デザイン
亀倉雄策 デザイン
第28回岡本太郎現代芸術賞
1954年、岡本太郎43歳のときに出版された『今日の芸術』。
この本には、「時代を創造する者は誰か」というサブタイトルがつけられていました。
1996年、岡本太郎没、享年84歳。
その直後、岡本太郎記念現代芸術大賞(2006年 岡本太郎現代芸術賞に改称)、通称「TARO賞」が創設されました。
彼の遺志を継ぎ、まさに「時代を創造する者は誰か」を問うための賞。
今年は第28回をむかえます。
「時代を創造する者は誰か」――この半世紀前の太郎の真摯な問いかけを胸に刻んで、創作活動に邁進する方々の、幅広い応募を呼びかけたいと思います。
応募規程に沿う作品であれば、その形状、技法等はまったく自由。
美術のジャンル意識を超え、審査員を驚かす「ベラボーな」(太郎がよく使った言葉です)作品の応募を期待しています。
◆賞及び賞金◆
・岡本太郎賞 200万円 1名
・岡本敏子賞 100万円 1名
(上記受賞者2名には岡本太郎記念館にて作品展示の機会が与えられます)
・特別賞 総額50万円 若干名
入選作品が決定した時点で入選者全員に10万円を授与します。
岡本太郎賞、岡本敏子賞、特別賞の賞金はこれに上乗せして支給いたします。
◆入選作品の公開◆
入選並びに入賞作品は、様々な機会をとらえて公表するとともに、2025年2月下旬~4月中旬(予定)に川崎市岡本太郎美術館で開催予定の「第28回岡本太郎現代芸術賞展」に展示されます。
なお会期中には、来館者による入選作品の人気投票も行います。上位の方には記念品を贈呈いたします。
◆審査員◆
・椹木野衣 :美術批評家/多摩美術大学教授
・土方明司 :川崎市岡本太郎美術館館長
・平野暁臣 :空間メディアプロデューサー/岡本太郎記念館館長
・山下裕二 :美術史家/明治学院大学教授
・和多利浩一:ワタリウム美術館キュレーター
(50音順)
◆主催◆
・公益財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団・川崎市岡本太郎美術館
◆応募資格◆
1.作品を自ら創作し、その著作権を有する個人または団体。
2.国籍・年齢及びプロフェッショナル・アマチュアを問いません。
◆作品の規程◆
1.表現の技法は自由です。
2.作品の大きさは、平面(高さ5m×幅5m)、立体(高さ5m×幅5m×奥行き5m)の範囲におさまるように考えてください
(野外作品は除く)。展示の際は、配分された展示スペースに応じて設置サイズを調整していただきます。
3.映像機器が必要な場合、機器と配線は応募者自身が用意してください。また展示に必要な所要電力量(W)を明記してください。
4.インターネット回線が必要な場合は応募者自身で用意してください。
5.応募用紙には、作品に使用する素材をすべて明記してください。
カビや虫など、他の作品及び館内に影響を及ぼす危険が事前に判断された場合、または事態が生じた場合は、入選後でも該当作品を変更ないし撤収となる場合があります。作品に使用する素材には、カビや虫の発生など、他に影響を及ぼさないものを使用し、応募者の責任において事前に十分な留意と対処を行ってください。
6.食品、土壌、動植物等については、管理運営上での支障がありますので、原則として展示室および美術館内への搬入・設置はできません。また、原木や枝等を使用する場合は、専門的な燻蒸処理を行った証明書等の提出が必要です。
7.新たな視点や表現技法によって創作された芸術作品で、第三者の著作権、肖像権、その他一切の権利を侵害していないものに限ります。作品中に使用される美術・写真・音楽等については、必ず著作権者の許諾を得た上で応募してください。
第三者から権利侵害、損害賠償などの主張があった場合、主催者は一切の責任を負いません。
8.過去に、他の公募展で入賞した作品及び商品化された作品は応募できません。
9.展示室内での応募作品、関連商品の販売、もしくは販売に類する表示、呼びかけはできません。
10.入選が確定した後、作品のタイトル、形状、構成、素材などが著しく応募作品と異なる場合は入選を取り消すことがあります。
◆応募方法◆
1.応募者は、「応募用紙」(ページ下部「データダウンロード」よりダウンロードできます)に必要事項をすべて記入し、提出物とともに下記応募先まで郵送にて応募してください。
第一次審査は書類選考にて行いますので、作品そのものは送らないでください。
応募方法は郵送のみとなります。
2.応募作品は一人一点とします。
3.他の公募展との併願はできません。
4.出品料は無料です。ただし、応募に関する一切の費用は応募者の負担となります。また、入選作品の搬入・搬出、展示・撤去、会期中のメンテナンス、下見や授賞式に要する費用等も応募者の負担です。
5.締め切り日は9月15日とします。当日消印有効。ただし海外からの送付分は当日必着。
6.下記応募先に、以下の必要書類を同封して郵送して下さい。作品そのものを送らないでください。
(1)必要事項をすべて記入した応募用紙。[必須]
(2)第一次審査結果を送付するための返信封筒[必須]
(返信先の住所・氏名を記入し、
110円分の切手を貼った定型封筒 12.0 ×23.5cm相当、長形3号)
(3)応募用紙とは別に、過去の作品の資料等を市販のファイル等で(A4サイズに限る)添付可能ですが、原則として紙に出力したものに限ります。
DVDやCD等で画像データのみを添付しないでください。映像や音楽等の作品にかぎり、DVDやCD等を添付ができます。
なお、資料の返却はいたしませんので、ご了承ください。[任意]
※お申込みの際にご記入いただいた氏名、住所などの個人情報は、個人情報保護法その他
関連法令を遵守するとともに、その情報の運用については、主催者が適正に管理し、TARO賞に関する送付や連絡など業務に必要と思われる目的のみに利用いたします。
◆審査◆
1.第一次審査/応募者より提出された応募用紙により第一次審査を行い、入選作品を決定します。
2.結果発表/応募者全員に11月中(予定)に郵送にて通知いたします。
3.第二次審査/第一次審査の入選者は、作品を指定の期日に指定の場所に搬入・設置してください。
展示作品により第二次審査を行い、入賞作品を決定します。
4.審査は「現代芸術賞審査委員会」によって厳正に行います。
審査結果、入落選の理由等のお問い合わせには応じられません。
応募方法の詳細は、
川崎市岡本太郎美術館ホームページを開きご確認ください。
https://www.taromuseum.jp/
下記のリンクが貼ってあります。
⇒【ダウンロード】
第28回岡本太郎現代芸術賞_応募用紙PDF版(PDFファイル、255kb)
⇒【ダウンロード】
第28回岡本太郎現代芸術賞_応募用紙Word版(Wordファイル、138kb)
鎹八咫烏 記
石川県 いしかわ観光特使
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(敬称略)
紅山子(こうざんし)
※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。
アーカイブ リンク記事をご覧ください
建築家 伊東豊雄氏が手がけた「みんなの森 ぎふメディアコスモス」
みんなの森メディアコスモス(岐阜市)
みんなのもりメディアコスモス 俯瞰 外観
自然エネルギーを最大限に活用し、消費エネルギー1/2の建築を実現します
ご挨拶
みんなの森メディアコスモスという名称にあるように、市民のみなさまといっしょに創っていく図書館にしたいと考えています。ただ本の貸し借りだけではなく、本を通じてひとと出会ったり、楽しい思いを共有できたり、そんなことが起きるわくわくした場所になれたらと思っております。どうぞ気軽にぶらっとお立ち寄りください。
館長 吉成 信夫
(詳細は下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG TOKIO 2020「なんだ、これは!!岡本太郎画伯もきっと驚く『みんなの森 ぎふメディアコスモス』(後編)」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/3534047
飛騨高山 一位一刀彫
編集局 イメージ
木の美しさを生かした彫刻
一位一刀彫は江戸時代後期、色彩を施さず、木そのものの美しさを生かした彫刻として完成されました。
飛騨地方の木材の象徴ともいえるイチイの木を用いており、年月が経つにつれて木肌や木目の色艶が深くなり、作品としての魅力が増していくのが特徴です。
一刀彫師には大工の一門の流れを汲むものも多く、工芸だけにとどまらず、建築装飾をも支えていました。
ちなみに一刀とは1種類の彫刻刀で彫ることではなく、一彫りごとに心を込めるという意味があります。
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